「バンドワゴン効果の意味ってなんだろう」
心理学では有名なバンドワゴン効果について、意味だけでなく、どんな場面で活用されるのかを知っておくことで深い理解に繋がる。
バンドワゴン効果はプライベートでもビジネスでも、多くのケースで働く心理効果のため、バンドワゴン効果を押さえておくことで冷静に状況を判断できるだろう。
前置きはこれくらいにして、早速バンドワゴン効果について解説していこう。
バンドワゴン効果とは
バンドワゴン効果とは、アメリカの経済学者、ハーヴェイ・ライベンシュタインの提唱した心理効果だ。
具体的には、多くの人が支持している物事に、さらに多くの支持が集まるという心理効果だ。
あなたも経験はないだろうか、行列ができているラーメン屋を見て「この店はきっと人気があって、美味しいに違いない」と思ったことが。
これは、多くの人が美味しいと評価しているものを自分も支持したくなるバンドワゴン効果の代表的な例だ。
多くの人が求めているものを自分も欲しいと思うのが、バンドワゴン効果だと理解しておこう。
バンドワゴン効果を利用する際の2つの注意点
多くの人が求めているものを人は欲しがる心理がバンドワゴン効果だと先ほどお伝えした。
この心理効果を利用してビジネスに役立てる企業も多いが、活用方法を知る前に注意点が2つあるので、見ていきたい。
1.広告の訴求では誇張表現を使わない
「誰もが求めているサービス(商品)ですよ」とアピールすることでバンドワゴン効果が働くわけだが、
ある業界では、どこも業界No.1を謳っていて、結局どこがNo.1か分からないといった分野もある。
これではどこも同じような訴求で、バンドワゴン効果が働きにくいわけだ。
ゼネラルリサーチなどリサーチ会社を使って、No.1になれる項目でアンケートを行い、業界No.1を謳うケースは多く、こうなると記載されている情報に信憑性がなくなってしまう。
そのため、過度な誇張表現を使わないことが大切だと言えるだろう。
2.広告の訴求内容とサービス内容に乖離がないようにする
過度な誇張表現で集客すれば、結果的にサービスや商品を使ってもらうことになったとしても、期待しているサービスと実際のサービスに大きな差が生まれてしまう。
そうなれば、クレームが生まれるのは避けられない。
バンドワゴン効果を狙った誇張表現は、期待値を高める結果となるため、多くのクレームを生みやすいというわけだ。
そのため、サービス内容と広告の訴求内容とで乖離がないように注意して欲しい。
バンドワゴン効果が働く3つのケース
2つの注意点を解説したところで、バンドワゴン効果が働く3つのケースについて解説していきたい。
主に営業、マーケティング、恋愛の3つの場面でバンドワゴン効果が働くのでそれぞれ解説していこう。
1.営業活動で起こるケース
商談の席ではバンドワゴン効果が頻繁に使われている。
例えば、あなたの会社の商品が特定のユーザーに支持されているものだとしたら、そのデータをクライアントに見せることでバンドワゴン効果が作用して欲しいと思わせることができる。
全ての項目でNo.1と言えなくてもクライアントの属性に合った分野でNo.1と言えれば契約を決める方は必ずいるはずだ。
このように、バンドワゴン効果を用いて、商談を上手いこと運ぶことができる。
2.マーケティングで起こるケース
マーケティングでは、主にWeb上でバンドワゴン効果を利用することが多い。
主に提供しているサービスが、どのくらい多くの人に支持されているかを訴求することでサービスを利用したいと思わせることができる。
例えば、サービス利用者にどんな職業が多いのかを示したグラフや、
どんなシーンで利用されることが多いか示したデータを提供することで、多くのサービス利用者がいることを暗にアピールすることができる。
そうすることでバンドワゴン効果が働き、サービスを利用する動機付けの1つになり得るわけだ。
3.恋愛で起こるケース
実はバンドワゴン効果は日常にも潜んでいる。
あなたは、モテている人とそうでない人では、どちらが魅力的に思えるか考えてみて欲しい。
多くの人は、モテている人が魅力的に思えるはずだが、それは例外なくバンドワゴン効果が働いている。
多くの支持を得ているモテる人に対して、さらに指示が集まってしまっている構図だというわけだ。
バンドワゴン効果の具体的な活用事例4選
では、改めてバンドワゴン効果を活用していくことを考えていこう。
よくあるバンドワゴン効果の活用知ることで、あなたも今すぐに心理効果をビジネスに活用することができる。
1.利用者が多いという訴求
当たり前だが、あなたのサービスや商品の利用者が多いという訴求は、バンドワゴン効果の活用の典型だ。
利用者が多いということは、それだけ人気があることをアピールできているわけで、バンドワゴン効果が働きやすいスタンダードな訴求だと言えるだろう。
2.有名人が利用しているという訴求
多くの人が支持していること以外にもバンドワゴン効果を利用する方法はある。
実は多くの人が支持している有名人が支持している場合にもバンドワゴン効果が働くことがよくある。
例えば、テニスラケットの訴求で、錦織圭が今一番おすすめできるラケットだとコメントを残してくれれば、錦織圭のファンは信頼してくれるはずだ。
そうした有名人の力を借りてバンドワゴン効果を利用することも可能だと覚えておこう。
3.将来的にスタンダードになるという訴求
バンドワゴン効果は、現在多くの人に支持されていると訴求しなければいけないと思われがちだが、実は違う。
将来的に多くの人から支持されることを示すことができれば、バンドワゴン効果を発揮することができる。
それなりに将来的に支持される根拠が必要なため、統計データ等を用いて将来的にどう利用されるのかなどを見込み客にイメージさせる必要があるが、そういったアイデアもあることを覚えておこう。
4.業界No.1という訴求
最後になったが、業界No.1という訴求はオーソドックスなバンドワゴン効果の活用方法だ。
多くの人が支持している=No.1というわけなので、非常に分かりやすい。
しかし、前述でもお伝えしたように業界の中で全ての項目においてNo.1である必要はない。
ある一部の分野に特化してNo.1であれば良いわけだ。
戦略的にどの分野でNo.1を目指すのか、サービス設計を考え、マーケティング戦略を考え、追求していけばバンドワゴン効果はどこでも活用することが可能だと言える。
まとめ
バンドワゴン効果は、よくある使い方しかされない中で、本記事は様々な活用方法を解説してきた。
それだけアイデア次第でバンドワゴン効果を活用して、ビジネスにもプライベートでも狙って戦略的にことを運ぶことができる。
あなたもバンドワゴン効果を知った上で、どのように活用していくかをぜひ考えてみて欲しい。
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